反対に、ご飯は冷めていく過程で水分が飛び、でんぷんが「老化/β(ベータ)化」すると、味が落ちていきます。
でんぷんの老化が最も起こりやすいのが0〜5℃で、冷蔵庫内はまさにこの温度。ご飯を冷蔵保存するとおいしくないのは、こういう理由なのです。
では、炊飯器での保温なら大丈夫かというと、やはり保温し続けることで水分が飛んでご飯が硬くなり、風味も飛んでしまいます。さらに、炊飯器のフタの開閉で水分が湯気となって蒸発するため、何度もフタを開け閉めしていると、どんどんおいしさが失われていきます。
この点、冷凍保存はご飯の水分を保持したまま凍らせるので、パサつかず、かつ味が落ちにくいのが特長です。
冷凍ご飯がおいしい科学的理由
ここで、冷凍ご飯のおいしさの秘密を調べた実験データ(旭化成ホームプロダクツ調べ)をご紹介しましょう。
ご飯のおいしさの指標は「α化度」で見ており、炊きたてが100%。24時間冷凍した後に常温解凍したご飯は81.7%、再加熱したご飯は97.6%になります。
4週間冷凍したものでも再加熱をすれば98.6%に復活。炊きたてと変わらない状態に戻ります。冷凍で長期保存したあとでも、再び加熱をして解凍するのがポイントです。
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