「インドカレー屋」実はネパール人運営が多い理由 産業が育たず、貧困で世界有数の「出稼ぎ国家」に

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バターチキンカレーとナン
日本で激増しているインドカレー屋。オーナーの多くはネパール人です(写真:Nori/PIXTA)
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バターチキンカレー。巨大なナン。セットで800円。壁にはエベレストの写真が貼られている。切り盛りしているのは、インド人のような人で、気さくな感じがある……。

こんなカレー店に行ったことがないだろうか。これらは「インネパ」と呼ばれ、ネパール人が切り盛りするインドカレー屋として、ここ20年ほど、日本で激増している。そういえば、店内にはさりげなくネパールの国旗が飾ってあったりもする。

でも、よく考えたら疑問ばかりが浮かんでくるのではないだろうか?

なぜ、インドカレー屋なのにネパール人がオーナーなのか? なぜあそこまで安くカレーを提供することができるのか? そもそも、どうしてこのような「コピペ」したかのような店が全国各地にあるのか? 謎は尽きない。

そんな「インネパ」の謎に迫ったのが、ジャーナリストの室橋裕和さん。室橋さんは3年もの月日をかけ、インネパの実態に迫り、それをカレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」にまとめた。そんな室橋さんに、激増するインネパの謎についてお伺いした。

さまざまな要因で増えてきた「インネパ」

インネパが増えた背景は、複雑だと室橋さんは言う。

「もともと、日本のインド料理店では、ネパール人が多く働いていました。彼らが独立して、お店を始めるようになったことからインネパが生まれ始めます。

また、バブル期に日本に出稼ぎに来るネパール人が増えたり、1990年代のバックパッカーブームでネパールに行く日本人が増えたりして、日本人とネパール人の出会いが増え、結婚したカップルが日本で店を開くことも多かったようです。それと、2000年代、ビザの取得要件が緩和されたことも大きい」

次ページブローカーの暗躍で一気にインネパが増加
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