起業したら「二番煎じを究める」が意外と有効な訳 「成功している誰かのやり方をマネる」が近道

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たとえば、本屋で起業しようと思ったら、大型書店をマネるのは難しいので、まずは個人で成り立っているお店を調べてみます(もし見つけられなかったら、それはやるべきではないということ)。

そしておそらく、独立系書店が1つの候補として選ばれるでしょう。独立系書店は、本業である本屋にほかの業態(イベント、雑貨、カフェなど)を掛け合わせたもので、近年その数を増やしています。

親和性のある企業というと、本屋なら本屋と考えるかもしれませんが、もともと独立系書店はターゲットが同じであろう「ヴィレッジヴァンガード」など雑貨系のお店のほか、本をフロント商品として、バックエンドで利益率の高い雑貨や、飲食を提供して利益を確保しているブックカフェを参考にしているはずです。

つまり、親和性が高いという意味では、ベンチマークの候補になります。そのお店がどんな見せ方をしているのか? どこの業界に位置しているかによって、候補は広くとらえられるのです。

一方、銀座の蔦屋書店といった書店はベンチマークとして適切ではありません。蔦屋書店の規模感はもちろん、個人では(テナントとして入っている)スターバックスと組むのもむずかしいですし、そもそもマネタイズも異なります。

というのも、カフェや本は、ほかの店舗への呼び水という位置付けだからです。

同じようなビジネスモデルでは、百貨店におけるアート展でしょうか。集客力のあるイベントを最上階で行い、下の店舗で買い物をしてもらおうというシャワー効果をねらったものです。それが今ではアートがカフェや本に変わったという事情です。

業界について知っているというのは、「どんなマネタイズ方法があるのか検討がつく」ことも意味しているので、ここまではっきりと違う業態をベンチマークする可能性はないと思いますが、自分のリソースではマネできない企業のベンチマークはくれぐれも避けるようにしてください。

現在の自分にマネできるか?

現在の自分にマネできるか。それは人的リソース、資本リソースの2点から考えます。ベンチマークに対して、自分がどのポジションにいるのか次ページの図で確認してみましょう。

(※外部配信先ではイラストを閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

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