トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン --硬直化し、残念な日本《宿輪純一のシネマ経済学》
韓国が急成長を始めた原因の1つにIMFの介入がある。それによって、旧態依然たる社会や会社の改革が進んだことも一因とされている。構造改革とは今や死語となっているが、改革を継続し柔軟な経営を行うことが今やジリ貧の日本には必要不可欠である。企業戦略も創造性が大切であり、新しいものがことごとく潰されているようではいけない。
ちなみにこの映画の布陣は、スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮、マイケル・ベイ監督、シャイア・ラブーフ主演となっている。
マイケル・ベイは『アルマゲドン』『バッドボーイズ』などの監督で、CM出身だけにスタイリッシュでテンポのよさが特長のヒットメーカー。シャイア・ラブーフはスピルバーグに見初められた若手ナンバーワン。ちなみに「製作総指揮」とは、映画のスタッフでよく見掛けるがこれはいったい?
そもそも製作者とは企画、予算、出演者、監督を含めスタッフを集めて映画製作を取り仕切る経営者のような存在。製作者は何人もいることも多いが、総指揮とは(総指揮という日本語訳が、それがよいのか、悪いのかわからないが:英語はExecutive Producer)そのヘッドということ。この作品ではそうではないが、中には「名前貸し」の場合もあるという話もある。
また前2作にヒロインで出演していたミーガン・フォックスが降板しているが、彼女はセクシー路線になってしまい作風に合わなくなったとのウワサだ。
この夏のストレス解消には最適な一本!(個人的な話で失礼だが)筆者の誕生日の7月29日から公開だ。
しゅくわ・じゅんいち
博士(経済学)・映画評論家・エコノミスト・早稲田大学非常勤講師・ボランティア公開講義「宿輪ゼミ」代表。1987年慶應義塾大学経済学部卒、富士銀行入行。シカゴなど海外勤務などを経て、98年UFJ(三和)銀行に移籍。企画部、UFJホールディングス他に勤務。非常勤講師として、東京大学大学院(3年)、(中国)清華大大学院、上智大学、早稲田大学(4年)等で教鞭。財務省・経産省・外務省等研究会委員を歴任。著書は、『ローマの休日とユーロの謎』(東洋経済新報社)、『通貨経済学入門』・『アジア金融システムの経済学』(以上、日本経済新聞出版社)他多数。公式サイト:http://www.shukuwa.jp/、Twitter:JUNICHISHUKUWA、facebook:junichishukuwa ※本稿の内容はすべて筆者個人の見解に基づくもので、所属する組織のものではありません。
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