今の人生に生きる能力の数々は、浪人時の経験で身についたものでもあったそうです。彼は、自身が「落ちこぼれだと思えた」ことが精神面にも大きな影響を与えたと語ってくれました。
浪人こそ必要なキャリアだ
「浪人当時、自分がちゃんとやらなかったから大学に落ちてしまったと思います。あのとき自分のことを落ちこぼれだと感じられたことが、のちの自分の人生にとっていいほうに作用していると思います。
今までの人生で、とても優秀な会社員の方々にもお会いしてきましたが、『勝手に会社の指示を外れるようなことはできない』と思ってしまい、その人が本当に好きなこと、やりたいことができていないと感じました。本人はやりたいことをやっているつもりでも、今まで人に指示された道を歩いてきたから、完全に自由になれていないんだと思うのです。
もし自分が現役で大学に入って、4年で卒業して、新卒で大手企業に入っていたら、人を肩書きで見てしまい、自由に好きなことができない人間になったかもしれません。だからいま僕は、企業経営をする立場になったので、社員にも率先して、『せっかくベンチャーにいるんだから好きなことをやりなよ!』と言うようにしています。今からの時代は、人と違う選択ができるようになる浪人こそ必要なキャリアだと思うんです」
「能天気な人生で大勢の人に助けてもらっていますが、その経験があったからこそ今、楽しく生きられています」と語る彼の人間性は、間違いなく浪人生活の1年が作り上げたのだと思いました。
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