「AIバブル崩壊」の可能性をマジで考えておこう 「2000年のあのとき」とかなり似通っている

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思い出すのも懐かしいくらいだが、今から2回り前の辰年である2000年にドットコムバブルが崩壊した。

どこがドットコムバブルと似通っているか

当時の株高は、以下のような「幻想」や「興奮」や「大人の事情」が重なってもたらされたものであった。

① IT産業の勃興により、需給が完璧に一致してインフレのない「ニューエコノミー」が誕生したというビジョン
② クリック企業(新興のネットビジネス)がブリック企業(既存の大企業)を駆逐するという壮大なストーリー
③ (とくにキリスト教圏で強かった)「2000年」という新しいミレニアム(千年紀)を迎えたという高揚感(ユーフォリア)
④ Y2K(2000年問題)対策のために、各国中央銀行が市場に流動性を供給したことによる潤沢なマネー

これらを、現在のAIバブルに当てはめると、以下のようになる。かなり似通っていると言えないだろうか。

① AIが人類を超える知恵を有する(シンギュラリティ)ことで、新しい時代が始まるというビジョン
② 生成AIをめぐる開発競争のためには最先端の半導体を確保する必要があり、しかも経済安全保障の問題も乗り越える必要があるというストーリー
③ パンデミックにインフレに戦争、さらに「もしトラ」など、現実世界に問題は絶えないけれども、AIの世界は違うというユーフォリア
④ コロナ対策で行われた各国の積極的な金融財政政策の結果として、市場に余っていた潤沢なマネー
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