うまい焼き鳥を見抜く「プロの5本」教えます これを頼めば、誰でも店の実力が見抜ける!

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「もも」を頼めば、その店の「肉の実力」がわかる。皮がついているか、肉がおいしいかをチェック(写真 : M・O / PIXTA)

河岸2本目は「もも」。これも塩で食べる。ちゃんと皮がついているか、肉の味がおいしいか。「もも」を食べれば、その店の肉がわかるから。

N君:なるほど、「『もも』で肉の実力」がわかるんですね。

河岸そのとおり。「カネ返せ!『人気焼き鳥チェーン店』を斬る」の焼き鳥店なんか、「もも」がスカスカだったでしょう。「もも」を食べて味がスカスカだったら、その場で席を立ったほうがいい。

N君:また席を立つんですか(笑)。僕、店に入ってそんなにすぐ帰る勇気ないな……。

河岸私なら「じゃあ、お会計で」って帰っちゃうけどね。だって、それ以上頼んでも、おいしいものが出てくるわけがないから。

N君:店によって、すごく固い「もも」がありますよね。あれはなぜですか?

河岸それは焼きすぎで、肉質とはまた別の問題。おいしい「もも」は表面がパリッとしていて、中がジューシーだから。それから、肉から「赤い水」が出てくるのはダメだね。

N君:「赤い水」って血ですよね。なぜダメなんですか?

河岸中まで火が通っていなくて、生焼けということだから。本当はちょっと生焼けぐらいがいちばんおいしいんだけど、やっぱり火を通して菌を死滅させないと食中毒のリスクがある。飲食店でお客さんに提供するものは、中までしっかり火を通さないといけない。

N君:なるほど。では「3本目」は?

手羽先は「焼き方」を見る

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「手羽先」を頼めば、その店の「焼く実力」がわかる。骨のまわりに火が通っていて、肉がパリっと焼けているかをチェック(写真 : 写ぁ・アズナブル / PIXTA)

河岸3本目は「手羽先」。これも塩で頼む。「手羽中」でもいいよ。手羽中は手羽先を割った真ん中の部分ね。その形から「井桁(いげた)」とも呼ばれる。

N君:手羽先は人気メニューですよね。手羽先で、何がわかるんですか?

河岸今度は「焼き方」を見るんだ。手羽先は骨がついているから、焼き方が難しいの。骨の周りが、きちんと焼けていない店も多いから。

N君:へー、そうなんですか。「『もも』で肉の実力」がわかり、「『手羽先』で焼く実力」がわかるわけですね。

河岸そう。ちゃんと骨の周りに火が通っていて、なおかつ、肉がパリッと焼けているかどうか。手羽先は、肉の表面と皮の周りがおいしいからね。

N君:手羽先って、ほかのメニューよりも高いですよね。なぜですか?

河岸:手羽先はタイからの輸入も多いんだけど、もともとの値段はかなり安いんだ。肉なんかちょっとしかついてないんだから。でも人気が出て、値段設定を上げても売れるから、高くしてるだけ。

N君:そうなんだ! 原価はたいして変わらなくても「高くても売れるから高い値付けにしているだけ」なんですね。手羽先を売りにする店も増えましたが、いろいろカラクリがあるんですね。で、次の「4本目」は?

次ページ「つくね」と、最後の1本は?
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