うまい焼き鳥を見抜く「プロの5本」教えます これを頼めば、誰でも店の実力が見抜ける!
河岸:2本目は「もも」。これも塩で食べる。ちゃんと皮がついているか、肉の味がおいしいか。「もも」を食べれば、その店の肉がわかるから。
N君:なるほど、「『もも』で肉の実力」がわかるんですね。
河岸:そのとおり。「カネ返せ!『人気焼き鳥チェーン店』を斬る」の焼き鳥店なんか、「もも」がスカスカだったでしょう。「もも」を食べて味がスカスカだったら、その場で席を立ったほうがいい。
N君:また席を立つんですか(笑)。僕、店に入ってそんなにすぐ帰る勇気ないな……。
河岸:私なら「じゃあ、お会計で」って帰っちゃうけどね。だって、それ以上頼んでも、おいしいものが出てくるわけがないから。
N君:店によって、すごく固い「もも」がありますよね。あれはなぜですか?
河岸:それは焼きすぎで、肉質とはまた別の問題。おいしい「もも」は表面がパリッとしていて、中がジューシーだから。それから、肉から「赤い水」が出てくるのはダメだね。
N君:「赤い水」って血ですよね。なぜダメなんですか?
河岸:中まで火が通っていなくて、生焼けということだから。本当はちょっと生焼けぐらいがいちばんおいしいんだけど、やっぱり火を通して菌を死滅させないと食中毒のリスクがある。飲食店でお客さんに提供するものは、中までしっかり火を通さないといけない。
N君:なるほど。では「3本目」は?
手羽先は「焼き方」を見る
河岸:3本目は「手羽先」。これも塩で頼む。「手羽中」でもいいよ。手羽中は手羽先を割った真ん中の部分ね。その形から「井桁(いげた)」とも呼ばれる。
N君:手羽先は人気メニューですよね。手羽先で、何がわかるんですか?
河岸:今度は「焼き方」を見るんだ。手羽先は骨がついているから、焼き方が難しいの。骨の周りが、きちんと焼けていない店も多いから。
N君:へー、そうなんですか。「『もも』で肉の実力」がわかり、「『手羽先』で焼く実力」がわかるわけですね。
河岸:そう。ちゃんと骨の周りに火が通っていて、なおかつ、肉がパリッと焼けているかどうか。手羽先は、肉の表面と皮の周りがおいしいからね。
N君:手羽先って、ほかのメニューよりも高いですよね。なぜですか?
河岸:手羽先はタイからの輸入も多いんだけど、もともとの値段はかなり安いんだ。肉なんかちょっとしかついてないんだから。でも人気が出て、値段設定を上げても売れるから、高くしてるだけ。
N君:そうなんだ! 原価はたいして変わらなくても「高くても売れるから高い値付けにしているだけ」なんですね。手羽先を売りにする店も増えましたが、いろいろカラクリがあるんですね。で、次の「4本目」は?
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