うまい焼き鳥を見抜く「プロの5本」教えます これを頼めば、誰でも店の実力が見抜ける!
河岸:4本目は「つくね」だね。つくねは、半分に切って断面を見て、「ツルツル」だったら仕入品、「ブツブツ」だったら店で手作りしていると思ってまず間違いない。
N君:その辺は、「写真付き」で、前回「驚愕!ヤバすぎる『焼き鳥のつくね』の裏側」で解説したとおりですね。「骨」から作る「ボーンミート」の正体も知りたい人は、ぜひお読みください!
河岸:食べ方のポイントは、ここまで「ねぎま」「もも」「手羽先」は塩で食べてきたけど、4本目の「つくね」ではじめてタレで食べる。ここでタレがまずかったら、やっぱり席を立つ。
N君:また席を立つんですか(笑)。タレのおいしさは、どこでチェックしますか?
河岸:基本は自分に合うかどうかなんだけど、塩辛いだけのタレ、醤油の味しかしないタレ、妙に甘ったるいだけのタレはダメだね。焼き鳥のタレは、野菜の味、果物の味など、複雑な味がしたほうがおいしいから。
N君:へー。うなぎや焼き鳥って、よく店に「秘伝のタレ」がありますよね。あれは何が違うんですか?
河岸:火入れしたうなぎや焼き鳥をタレにつけると、脂などのうまみがタレの中に落ちて、うまみが増すんだ。だから、タレを継ぎ足すわけ。焼き鳥だって、いちばんいいのは「鶏肉のうまみを感じられるタレ」だからね。
N君:なるほど。「つくね」だと、卵の黄身がつく店もありますよね。あれは?
河岸:店の趣向もあるけど、そういうのは「つくねのうまさに自信のない店」が多いよね。黄身の味にごまかされて、おいしく感じてしまうからね。
N君:卵好きの人が多いから、そのほうが好まれるという事情もあるのかもしれませんね。最後の「5本目」は?
「皮」の焼き方をチェクする
河岸:5本目は「皮」。これは皮の「串の刺し方」を見るんだ。
N君:えっ、「串の刺し方」なんか関係あるんですか?
河岸:「手羽先」もそうだけど、「皮」も焼き方が難しい。「皮」は、本当は波打つようにシュル~ッと刺すといいんだ。これで焼くと油が適度に落ちて、皮がパリッとして同じものとは思えないほどおいしい。
N君:えっ、そんな鶏皮の刺し方、見たことないですよ。
河岸:手間がかかるからね。でも、個人の店とかこだわっている店は、こうやって刺しているよ。
N君:僕のいつも行く店のやつは、ギッチリ詰めて刺してありますよ。
河岸:皮がパリッと焼けていればそれでもいいんだけど、そのやり方だと表面だけ焼けて、皮の詰まった中の部分が焼けていないことがある。食感はもちろん、安全性を考えるとしっかり火が通っていないとダメなんだ。そんな店は、「焼けていないよ」とクレームをつけて席を立ちたくなるね。
N君:もうちょっとなので、最後まで座っていてください(笑)。あと、僕がよく行く店の「皮」は、ゴムみたいにグニューっと伸びて、いつまでもかみ切れません(笑)。
河岸:そうなりがちなんだね。上手に焼いたのは本当においしいんだけどね。「皮」が上手に焼ける店は一流店で、ほかの串もおいしいと思う。
N君:なるほど、まとめると、「ねぎまとつくね」で「論外の店とまともな店」を見分け、「ももと手羽先」で「二流店と一流店」を見分ける、そして「皮」で「一流店と超一流店」を見分けるわけですね。
河岸:そのとおり。あと、最後に、もうひとつ大事な「大前提」がある。「儲け至上主義の店」を見分ける簡単なスキルがあるの。
N君:えっ? 何ですか?
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