視力や認知機能低下より怖い交通事故になる要因 交通事故率を下げる簡単トレーニングを紹介

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視力が多少下がっても交通事故の確率はあまり上がらないということがわかっています。もちろん視力が0.1以下になるというように極端な場合は別です。そして視力が0.7と1.0でも事故率はあまり変わりません。むしろ日本は海外と比較して視力の基準は厳しいほうとなっています。

ちなみに視力の表示は海外では0.5という表記をしないで10/20というように表記します。視力1.0であれば20/20という表記です。このように国によって違うのですが慣習的に日本では視力が0.7となっているのが現状です。

認知機能検査なら事故に関連するのか?

近年高齢者の交通事故が注目され、その対策として認知機能検査が行われるようになってきました。認知症の高齢者が高速道路で逆走した事件、コンビニエンスストアに突っ込んでいった事件など記憶に新しい人もいると思います。

「最近高齢者は交通事故を起こすようになったな」と思われるでしょう。しかし実際は高齢者の交通事故率は減少しています。一方で高齢者数が増えたために交通事故数が増えています。明らかに以前の高齢者より安全運転なのですが、ただ人が増えたから対処しているというのが現状です。

認知機能検査は視力検査と比較すると交通事故の発生を予測できるということがわかっています。しかし認知機能というのは事故との関連はやや低くなります。物の名前を覚えているなどということは確かに記憶や生活には大切なのですが忘れっぽいことと事故の発生の間には開きが出てしまうからです。

そこで事故との関連が示されているのが有効視野という指標です。有効視野とは見える範囲視野を有効に使えている範囲です。まず医学的に言う視野とは片目で見て目を動かさずに見える範囲を言います。

例えば左目を閉じて右目だけで見る。まっすぐ見たままどのぐらいの範囲が見えるのか?というものです。鼻側はよく見えない一方で耳側はよく見えているという感じになります。年齢により多少視野は狭くなるものの大きくは変わらないという特徴があります。そのため視野が狭くなったときというのは病気など医療のアプローチが必要な可能性が高くなります。

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