給料とやりがい「両取り」の超一流に共通の思考法 「エンジニア的思考」がキャリアアップに効く訳

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もしあなたもエンジニア的思考が必要と思われたら、ぜひ「構造化」と「モデル化」を訓練してください。ビジネスパーソンが今から理工系の勉強をし直すのは現実的ではありません。しかし「構造化」と「モデル化」の訓練は誰でも簡単に可能です。

「やりがいのある仕事」には必須のスキル

「構造化」や「モデル化」は、仕事にどのように活かされるのでしょうか。

たとえば、あなたが所属する会社の売り上げが、どのように変化しているかを知りたいとします。構造化によって、売り上げが増えるメカニズムは、商品の質の向上と広告の効果であると考えることができるかもしれません。

だとすると、広告宣伝費が変わっていない場合であれば、売り上げ増加の理由は商品の質が向上したからだと説明することができるのです。

また、上司から広告宣伝費の効果を明らかにするよう命じられることもあるかもしれません。その場合、広告費を1円増やすごとに売り上げはいくら増えているのか、さまざまなデータを用いて明らかにすることになります。

これこそまさにモデル化であり、売り上げと広告費の関係を数学の公式のような、シンプルな状態にすることを目指します。

このような、非常に難しくもやりがいのある仕事に役立つスキルが「構造化」や「モデル化」であり、だからこそこの2つのスキルを使いこなすエンジニア的人材が重宝されるのです。

業績が上がらないという問題のメカニズムを明らかにできる人。採用活動がうまくいかないという問題のメカニズムを明らかにできる人。上司とソリが合わないという問題のメカニズムを明らかにできる人。そういう人が欲しいのです。

あなたはエンジニアになる必要はありません。しかし、間違いなく「エンジニア的」であったほうが、あなたのキャリアに役立ちます

あなたの身近にいる「エンジニア的」な人を探し、その仕事術や思考法を真似てみてください。エンジニアの行いを盗むのです。そしてエンジニアのように仕事をするのです。あなたにデメリットはひとつもありません。

深沢 真太郎 BMコンサルティング代表取締役、ビジネス数学教育家

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ふかさわ しんたろう / Shintaro Fukasawa

一般社団法人日本ビジネス数学協会代表理事。ビジネス数学を提唱する人材教育のプロフェショナル。公益財団法人日本数学検定協会主催「ビジネス数学検定」1級(AAA)は日本最上位。これまでに指導した人数は、延べ7000人。「ビジネス数学」の第一人者として確固たる地位を築く。企業研修のほか学生やプロスポーツ選手などの教育研修にも登壇。数学的な人材の育成に力を入れている。著書に『「仕事」に使える数学』(ダイヤモンド社)、『数学女子智香が教える 仕事で数字を使うって、こういうことです。』(日本実業出版社)など。2018年には小説家としてデビュー作『論理ガール』(実務教育出版)を上梓。

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