地震大国の日本、今の「住まい」で確認すべきこと 戸建て、マンション、賃貸それぞれの対策とは

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加えて「地震」と言えば何より「火を消す」と認識している方も多いだろう。しかし大きな揺れのある間は、熱湯や油がかかり大やけどを負ってしまうリスクがある。

近年、ガスコンロやストーブなどの火災対策が進み、揺れや転倒などで自動的に消火するしくみになっているものも多い。安全を最優先に危険の多いキッチンからいったん離れることが大切だ。家具・家電などの転倒・落下防止対策にも留意し、ケガのないような対応を行っておこう。

このほか、マンション内の排水管の損傷などのおそれがあるため、正確な状況確認ができるまでトイレを使わないよう気をつけたい。マンホールトイレの準備があっても、そもそも階下まで頻繁に下りられない場合がある。大量の水を使用しなければならないこともあり、安易に頼りすぎないようにしたい。

各管理組合でマンションの防災マニュアルを作成している場合も、在宅避難を前提とする必要がある。マニュアルに記載されることの多い避難訓練なども「在宅」が前提なら、実施しなくても問題ない。

さらに、災害発生時が日中なら、大方の住人は会社に出勤している可能性も高い。災害対策本部をあらかじめ設定しておいたとしても機能しないかもしれない。いつ何時、被災してもマンションにいる方々だけでできる対策を講じておく必要がある。

「自助」の精神を忘れずに

また、避難所や支援物資に大きな期待をかけるのは禁物だ。そのためにも、あくまで「自助」であること、マンションで暮らす1人ひとりがそれぞれの問題としてとらえるよう日頃から問題意識を高めていかなくてはならない。

管理組合としての「防災」は、「自助」の必要性を声高に伝えるのがポイントだと言ってもいい。地域全体で助け合う「共助」のためには、日頃から自治体、地区の町内会などのイベントに、組合として協力しておくこともポイントとなる。

日頃のコミュニケーションの蓄積が、万が一の事態にも大きく役立つことを付け加えておきたい。

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