代表的な病気を簡単に紹介すると――。
・本態性振戦
本態性振戦は「原因不明の震え」という意味の病気。
手以外では声が震えたり、頭が横に揺れたりすることもあるが、震え以外の症状はないのが特徴だ。命に関わる病気ではなく、人口の2.5~10%が持っているともいわれ、決して珍しくはない。
60歳以降、年齢を重ねるにつれて発症しやすくなるが、20代にも発症のピークがある。「若くして発症する人は、家族に同じ病気の人がいるケースが多い」(織茂さん)という。
・パーキンソン病
パーキンソン病は脳の神経細胞が減少し、動作が遅くなったり、体のバランスがとりにくくなったりする病気だ。50~60代で発症することが多い。
女性に多い「手が震える」病気
・甲状腺機能亢進症
“のど仏”の下あたりにある甲状腺という器官が甲状腺ホルモンを過剰に産生することで生じる。甲状腺を刺激する物質が体内で余計に作られることなどが原因だ。
甲状腺ホルモンは体の機能を活性化する働きがあるため、増え過ぎると交感神経が興奮し、手が震える。震え以外に、脈が速い、体重が減る、汗をかきやすいなどの症状も表れる。
甲状腺機能亢進症の代表例であるバセドウ病は、女性が男性の3~5倍で、特に20~30代女性の発症が多いとされる。
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