「世界一危険な道」をTVマンが歩いてみた【中編】 「心臓に悪すぎる…」「最悪、命は…」驚きの世界

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しばらく道を進むと急に車のスピードが落ち、止まった。運転手が助手席の男と何やら話している。

何があったかと注意して前方を見ると、道が崩れ、川の水がその上を流れている。

雨で道がなくなってしまった(写真:筆者撮影)

道の一部が突如、消えてしまったのだ。

おそらく豪雨が降り、川が増水してしまったのだろう。

山の天気は女性の感情のように変わりやすいと聞いていたが、ヒマラヤの大自然は機嫌が悪いと、いとも簡単に人間の作った創造物を破壊するらしい。

山の天気は刻一刻と変わっていく(写真:筆者撮影)

ヒンドゥーの女神の気性の激しさ

なぜか、インドの神様ガネーシャの由来を思い出した。

『花嫁を探しに、世界一周の旅に出た(わたしの旅ブックス)』(産業編集センター)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

破壊と創造の神シヴァの妻パールヴァティーは、とても心優しい女神様。

ある日、彼女はお風呂に入るため、息子ガネーシャに玄関の番をさせた。その間にシヴァ神が帰宅するのだが、ガネーシャはシヴァを知らず、家に入ることを拒んだ。

これに怒ったシヴァはガネーシャの頭を切り落としてしまう。 パールヴァティーはこれを知ると激怒し、シヴァに息子を元通りにするよう要求する。妻の怒りは凄まじく、もしシヴァが言うことを聞かなければ、「世界を破壊する」と脅す。

シヴァは彼女の怒りを静めるため、一番初めに出会った象の頭を持ってきてガネーシャを蘇らせたのだ。

我々がよく知る、人間の身体に象の頭をもった神、ガネーシャの誕生秘話である。

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