イトーヨーカドー、23区全店訪れて見えた"厳しさ" 消費者理解の欠如に、ちぐはぐな改善策も…
この編成によって、商品はその種類ではなく、「家事をする」「毎日をサポートする」「身なりを整える」というように機能で分類されている。
これ自体はより生活に密着した売り場にしようという意図が見えるのだが、問題はその分類のわかりづらさだ。
DX面でも本末転倒な施策が見られた
例えば、高砂店の「家事をする」というコーナーには時計やライト、マウスなどが分類されて置かれていた。正直いえば「家事をする」というイメージで、これらの商品を探し出すのは難しいのではないかと思う。
こうした点で、逆に売り場のわかりにくさが増幅しているところも散見された。
④セルフレジが機能していない
また、近年ではどこのスーパーでも採用されているが、改装した店舗では、セルフレジの台数も多い。
しかし、特にヨーカドーの場合、客層はシニア層が多く、店舗によってはほとんどセルフレジが使われていないところもあった。セルフレジが多い分、有人レジの台数は少なく、レジの行列が長くなっているところがあるのだ。
DXに伴う改革は、小売店であればもちろん対応する必要があるだろう。しかしなぜDXをするのかといえば、それは顧客の利益になるからだ。しかし、現在のヨーカドー店舗の多くでは、本末転倒な事態が起こっている。
労働者不足の昨今では、セルフレジをある程度導入しないと現場が回らない現実もあるかもしれないが、だからといってシニア層の足が遠のく原因になってはいけないはずだ。
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