イトーヨーカドー、23区全店訪れて見えた"厳しさ" 消費者理解の欠如に、ちぐはぐな改善策も…

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このことは、すでに情報として知ってはいたが、実際に行くと、すごい。本当に衣料品コーナーや雑貨コーナーには人がいないのだ。

ヨーカドーの店舗通路は広く、それは歩きやすいということでもあるのだが、人がいないと逆に不思議な風通しが生まれて、余計寂しく思えてしまう。

一方、盛況だった食料品売り場

逆に食料品売り場はどの店もかなり混んでいて、活気がある。特に大森店などは非常に賑わいがあり、試食品販売の声なども相まって、楽しい。

イトーヨーカドー大森店。食料品売り場改革の成功例と言われる(筆者撮影)

食料品売り場は、さまざまな装飾もなされていて、わくわくする空間もある。

また、最近改装した店舗の食料品売り場ではディスプレイなどにも工夫が凝らされている。

たとえば、イトーヨーカドーアリオ西新井店では、商品棚の上にディスプレイを置いており、イトーヨーカドーアリオ北砂店でも、「ご当地レトルトカレーライブラリー」として、カレーが陳列されていた。食料品売り場にはこうした工夫もあった。

チェーン系のテナントも混んでいた

また、もう一つ混んでいるのが、入居するチェーン系のテナントだ。

代表的なものに、マクドナルド、100円ショップ、ミスタードーナツ、カルディ、GUなどがある。GMS部分がガラガラでも、こうした店には人が集まっている。つまり、人がいないわけではないのだ。

2024年秋頃の閉店が決定している上板橋店で一番混んでいたのは、マクドナルドだった。

閉店が決定している、上板橋店。マクドナルドが一番混んでいた(筆者撮影)
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