【産業天気図・商社】2006年度も小幅ながら最高益更新続く

総合商社は大幅な最高純益更新が確実な2005年度に続き、06年度も成長ペースは鈍化するものの、最高益更新が見込めそうだ。
 成長ペースが鈍化するのは、前期の収益膨張を主導した原油・LNGなどのエネルギーや石炭・鉄鉱石などの金属資源の価格急騰が、高水準ながら一服する見通しのためだ。06年度の原料炭価格は、すでに約8%の値下げで終結。鉄鉱石も資源メジャーと鉄鋼大手間の交渉が大詰めだが、現状、1~2割の値下げになる見通しが強い。原油も昨夏のWTIベース1バレル=70ドル到達を境に60ドルを挟むレンジで落ち着いている。
 ただ生産権益の拡大もあって、商社の資源・エネルギー部門の収益は、強含み程度は確保できそうだ。中東・東南アジアなどからの大型発電・造水・石化等のプラント受注も相次いでいる。米国、中国などの景気堅調もあり、全般に機械・化学・生活産業など主要部門を取り巻く外部環境は良く、資源・エネルギーを除く各部門も総じて小じっかり稼ぐ公算大だ。
 その中で注目は丸紅<8002.東証>と三井物産<8031.東証>だ。丸紅は1300億円を投じ、メキシコ湾で原油の大型生産・開発権益を獲得した。生産量は日量で現状の5万バレルから8万バレルに拡大。来期から年間利益で100億円規模の上乗せとなる。得意の中東向けプラントの寄与と合わせ、同社の純益は今期見込みの850億円から来06年度は1000億円の大台乗せが可能と見る。三井物産はDPFの不祥事の悪影響が消えるうえに、商社でトップの鉄鉱石が値上げの可能性が高く、純益拡大ペースは相対的に高くなりそうだ。『会社四季報』では同社に純益について、今期見込みの2100億円から来期は2200億円程度にまで伸ばせそうだと予想している。
【大西富士男記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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