「解雇される自分」をTikTokでシェアする人の流儀 Zとミレニアルの世代がリストラに出会うとき

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「暴露話のように辛辣なものにするつもりはなかったけれども、あれは私が実際に経験したこと」とボンネモート。「すごく多くの人たちが同じことを経験している」。

会社の慣行が従業員の行動に与える影響について研究しているコロンビア大学ビジネススクールの教授、ヴァネッサ・バーバーノは、リモートワークによって人々はネットで声を上げる勇気を得たと指摘する。

「個人と会社の関わり方は、リモートワークの増加によって根本的に変化した」というわけだ。

仕事のオファーにもつながる「心の癒し」

ソルトレイクシティを拠点にプロジェクト・マネージャーとしてリモートで働いていたミケーラ・シモーネ・ミラーは1月、新しいマネージャーから30分間の「近況報告」会議への招待を受けた後、在宅勤務する自身の1日を動画に収めた。

その動画には「私たちの周りの世界は崩れ、私は内的に死んでいく」という文字が入ったコーヒーマグを選ぶシーンが入っている。動画が最終的に映し出すのは、自身の担当ポジションをなくすという会社の決定にミラーが耳を傾ける様子だ。

ミラーによると、動画は心の癒しになっただけでなく、仕事の紹介を考えている採用担当者からの連絡をもたらした。ミラーはまだ新しい仕事を見つけてはいないが、新たなポジションに応募しないかという誘いを30件ほど受けたという。

ネット上に何かを投稿することに人々がますます抵抗を感じなくなっている今、企業はあらゆることが記録され、シェアされる可能性があることを認識する必要があると、多世代が働く職場に関するキャリア本の著者、リンジー・ポラックは話す。人々が解雇体験を共有することを前向きに捉えるポラックは、そうしたことで将来の雇用機会が損なわれるとは考えていない。

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