あの「納豆王国」がなぜか2位でくすぶる理由 そこには思わぬ苦悩があった
そんな水戸は納豆のアピールに懸命だ。しかもかなり頑張っている。
■①「駅前」
駅前の広場に行くと、いきなり納豆記念碑を発見。2008年7月10日、納豆の日に建てられたこだわりのオブジェ。そして、「目指せ日本一奪還!」の横断幕! 水戸は、王座を奪われたことを忘れないのだ。
■②「イベント」
2年前に1位を奪還したときは大きなニュースと成り、県をあげてのお祭り騒ぎ! 他にも水戸市では納豆に関するさまざまなイベントを開催していた。
■③「ゆるキャラ」
今、水戸を代表するキャラクターがいる。納豆をモチーフにした茨城県非公認のマスコットキャラクター「ねば~る君」だ。今や全国的な人気者になった!
これだけ頑張っている水戸なのに、福島に勝てない。そこには納豆に留まらない茨城県全体を襲う大きな問題があった! それは県の魅力を総合的に評価した「魅力度ランキング」。茨城県は47都道府県の中でなんと最下位。しかもここ6回で、46位が1回だけなのだ。
実はここに納豆が2位の理由があった。「もしかしたら怒られるかも?」とビクビクしながら、茨城県庁観光課の担当者に話を切り出てみた。
「順位は上の方がいいですから悔しいですよね。来てもらうとすごくいいところ」
納豆が出てこない!
今、茨城では魅力を復活させようと様々な取り組みが行われている。現在、茨城の一押しはメロン。美味しい今の時期は、毎週各地でメロンフェスティバルが行われている。他にもレンコンや干しイモなど誇れる名産がたくさん。
さらには、過去にこんな企画もあった。それが「金(きん)いば」。首都圏の人たちに金曜の夜のうちに茨城に来てもらい土曜の朝から遊んでもらおうというもの。アワビの養殖場や漁師体験、そして、地元の料理を堪能し土曜の内に帰宅するというプランなのだが、あまり成果を得られず。現在は、茨城県内の宿泊施設や観光施設で使えるチケットを半額で販売するキャンペーンを実施中だ。
要するに茨城県は魅力を回復するためにアピールするべきことがたくさんあり、そのうちのひとつが納豆である事から印象が薄くなってしまっているという側面もある。納豆王国が本当の意味で王者になりきれない背景には、思わぬ苦悩があった。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら