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大阪桐蔭がベンチ外選手にも役割与えた納得理由 PL出身の指導者が植え付けたプライドと責任感

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今、それぞれ使えるボールが何球ずつあるのか。指導者が確認したときに、すぐに答えられれば責任者として合格です。ボールがなければ、練習も試合もできないので、ボール係の役割は非常に重要になります。

ボールの管理など以外では、3年生に下級生の指導を任せることもありました。総合的な野球の技術は仲間に劣っていても、走るのは得意、内野のフィールディングは誰にも負けないなど、部員一人ひとりには何らかの特徴があります。

秀でた武器を持っている選手には、「下級生に走り方を教えてやってくれ」とお願いしていました。

人に教えることによって、「自分も誰かの役に立っている」という実感を得やすく、チームの中での存在意義を高めることができます。最近の言葉を使えば、「自己肯定感」と表現することもできるでしょう。

こうしたことから自分の居場所を見つけると、チームに対する責任感が生まれてくるものです。

野球を心から好きな選手が一人でも多くいるチームになるように

甲子園で優勝することが大きな目標でありましたが、レギュラー陣だけが喜ぶ優勝では、高校野球の意味がありません。

『日本一チームのつくり方: なぜ、大阪桐蔭は創部4年で全国制覇ができたのか?』(あさ出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

大会に入れば、バッティングピッチャー、ボール拾い、対戦校の偵察など、サポートメンバーの力が必要になり、誰か一人でも欠けると、チーム運営は成り立たなくなります。スタンドで団旗を持つのも、野球部の立派な仕事です。

「野球を続けていて良かった」「大阪桐蔭の野球部で良かった」と思うことができれば、大学でも野球を続けたり、野球に関わる職業を目指したり、次の道に前向きに進むことができます。

私は、野球を心から好きな選手が一人でも多くいるチームのほうが、勝負所で力を発揮できるのではないかと思っています。

小さい頃は好きで始めた野球であっても、さまざまな壁にぶち当たり、嫌いになってしまうこともあります。嫌いにさせるようなことがあれば、指導者として失格だと私は考えています。

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