「勉強のやる気出ない人」は単純なコツを知らない 「階段状のルーティン」で徐々に負荷をかける
この、いきなり実戦練習をする方法になってから、無理をせず、時間もかからずに練習できるので、効率もよくなり、出場したトーナメントの8割くらいで優勝できたように記憶しています。
気をつけていることが一つだけあります。それは、「最初から頑張りすぎない」ことです。具体的には、最初のスパーリングの相手は、中級者にお願いするようにしています。
ブラジリアン柔術は帯で習熟度がわかれるシステムになっており、白帯、青帯、紫帯、茶帯、黒帯の順にレベルアップします。なお、私は黒帯です。一本目は、青帯か紫帯の人を選びます。
なるべく力を入れずに、体を動かすためです。車の運転のように、ローギアから徐々にエンジンを温めていくイメージです。
上級者は、こちらも力を入れないと対応できないので避けます。初級者は経験が浅く、力任せに予想外の動きをしてくることがあるので、こちらも避けます。
その点、中級者は精度がそれほど高くなく、予想どおりの動きをしてくるので、力を抑えても対処が可能です。絞め技も相手が眠る直前ぐらいに脱力し、相手の動きに合わせて、基礎的な動きを繰り返します。
そうすると、次第に体が温まり、調子がよくなります。最初から全力を出すと、疲れやすくなるだけでなく、ケガもしやすくなります。
この考えは、じつは勉強にも共通します。大切なのは、「ローギアで始めること」「負荷の大きい内容は中盤に行うこと」の2点です。
やる気がない日の対策は一つしかない
これまで書いたとおり、努力を積み重ねるにはモチベーションが重要です。つらい日々が続くので、自分自身を鼓舞して高い意欲を維持しないと、すぐに三日坊主になってしまいます。
勉強を続けていると、「今日はやりたくないなぁ」と思う日が必ず来ます。誘惑に負けると1日がムダになり、合格する可能性が少し下がります。そのような日が繰り返されると、目標を達成することは難しくなるでしょう。
やる気がない日の対策はただ一つ、甘えを無視してテキストを開くことです。少しずつルーティンをこなしていくうち、エンジンがかかり、いつの間にかやりたくなかった気持ちがどこかに消えていきます。気持ちが乗らなかった日でも、ノルマをすべてこなすことができれば、合格に一歩近づきます。