「読書」のハードルがグッと下がる意外な読書法 今年こそきちんと読書をしたい人にオススメ

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初期設定のうちに速読しようとすると、むしろわからなくなるので、ゆっくり読んで、それでつまらなければ読まなきゃいい。読んでいるうちに話が動いてきたり、自分自身が興味を持ててくると、速度はひとりでに上がっていきます。

その時にはもう設定が把握できているので、後半ものすごい速さで読める。結果、速読しているのです。

前半はゆっくり、後半はスピーディーに

『カラマーゾフの兄弟』という、ドストエフスキーの世界的な名作があります。新潮文庫で上中下巻の3冊に分かれていてなかなか取っつきづらいのですが、ある時期の新潮文庫に小説家・金原ひとみさんのこんな推薦文がありました。

「上巻読むのに4カ月。一気に3日で中下巻!」

これもまさに「初期設定」で時間がかかったけれど、その後のめり込んで速読になったことが端的に示されています。速読するためには、まずゆっくり読む方がいいんです。

サイエンスや実用書、ビジネス書であれば、まえがきから前半はゆっくり丁寧に読み進め、大体その人の言いたいことがわかったらパラパラ飛ばし始めます。3、4章ぐらいで「あとは大体同じことを言ってるから後で読んでもいいや」となることもあります。速読しようとは考えていませんが、結果的に速く読めています。

速読をしない方が精神的にも本との付き合いがうまくいくし、テクニック的にも、速読しない方が結果的に速いのです。

また、私は「複数の本を同時に読む」ということもおすすめしています。私自身も、お風呂で読む本、移動中に読む本など、シーンごとに読む本を決めていて、常に同時並行で30冊ぐらい読んでいます。

読書をする時、1冊きちんと読み終わってから次の本を読もう、と思っている人は多いと思います。私自身、人から本を薦められた時「いま読んでる本がある」「これを読み終わったら」といつも言っていました。でもある時気づいたのです。「そんなこと言ってたら、いつまで経っても読めないじゃん」と。

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