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ソニーが「アニメ版アカデミー賞」主催する深謀遠慮、クランチロール授賞式に集まった“業界の要人”やインフルエンサーの顔ぶれが豪華すぎた

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「クランチロール・アニメアワード2025」の授賞式でスピーチしたソニーグループの十時裕樹CEO(写真:ソニーグループ)

「これ、本当にここから生放送されているんだよな。東京でやっているのに、アメリカのテレビ番組を見ているみたいだ」

5月25日、東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪では、詰めかけた報道陣から思わずこんな言葉が漏れるほど、“日本離れ”したイベントが行われた。その名も「クランチロール・アニメアワード」だ。

ソニーグループ傘下で海外向けのアニメ配信を行うクランチロールは、会員などの投票を基に「アニメ・オブ・ザ・イヤー」などの受賞作を毎年選出している。2017年から開始し、日本での開催は3回目となる。

今年の授賞式にはソニーグループの十時裕樹CEOをはじめ、グループの映画事業会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントのラヴィ・アフジャ社長などソニー幹部が顔をそろえた。

ほかにも「ダンダダン」や「葬送のフリーレン」「俺だけレベルアップな件」など、ノミネートされた各アニメ作品の監督やプロデューサーといった制作陣、声優などの出演者が会場でゲストとして参加したほか、海外からも多くのインフルエンサーが招かれた。

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クランチロールはアニメ専用の配信プラットフォームだが、国内ではサービスを展開しておらず、日本のアニメファンの間では知名度が高くない。

しかし世界のアニメファンからは圧倒的な支持を集めている。3月末時点で有料会員数は1700万人。200以上の国と地域でサービスを利用でき、2000本以上ある配信タイトルの一部では、日本国内の放送と同時に字幕付きで視聴できる。有料プランは3つあり、月額8ドルから加入可能だ。

元々は海外のアニメファンが自主的に翻訳字幕をつけた動画を配信する、著作権的には「アウト」な部分があるサービスだったクランチロールだが、日本法人の設立を経て、テレビ局や出版社とも契約し、クリーンなサービスになった。

そのクランチロールを、ソニーグループが2021年に約1300億円で買収。現在はソニー・ピクチャーズ エンタテインメントと、アニメ製作会社のアニプレックスが出資する合弁会社となっている。

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