医師が選ぶ「もう一度見たい医療ドラマ」ベスト10 唐沢寿明の『白い巨塔』がぶっちぎりの1位!
半世紀近くも前のドラマを今も熱く語れるのだから、田宮版の偉大さがわかる。
なお、2019年にテレビ朝日が開局60年を記念して岡田准一主演で『白い巨塔』をリメイクしたが、今回、1票も入ることはなかった。
2位は2015年放送の綾野剛主演『コウノドリ』。産婦人科を舞台にした医療ドラマだ。視聴率の高かった『JIN-仁-』や『Dr.コトー診療所』を抑えてのランクインに少し意外な気もするが、30代を中心とした若い医師から圧倒的な支持を得た。
「患者の背景含め本当にリアルに描かれており、いい意味で視聴するのに覚悟がいりました」(消化器内科・和田蔵人先生・30代)
産婦人科医師の視点から見ても実際の医療現場と比較して違和感がなく、内容も考えさせられるものでした」(同愛記念病院産婦人科・小泉美奈子先生・40代)
医師から見てリアルな点が評価されたようだ。“リアルさ”は医師にとって重要らしい。こんな意見があった。
「医者が医療ドラマを見ていると、実際にはあり得ない治療や手術に思いっきりツッコミを入れるので、一緒にテレビを見ている家族から嫌われます」(秋津医院院長・秋津壽男先生・60代)
同様のコメントが他の医師からもあったから“医者あるある”のようだ。
第3位の『Dr.コトー診療所』と第4位の『JIN-仁-』は続編や映画も制作された人気作品。
『Dr.コトー』には自身の境遇と重ね合わせたコメントが寄せられた。
「僻地ならではの人間関係がよく描写されています。以前に自分も地方の1人医師診療所に勤務したことがあるので自分の経験とも重なるところがあります」(東京都市大学人間科学部学部長・早坂信哉先生・50代)
「自分が地域医療をやっていたときの気持ちを思い出します。現在の職場での風景と似ていることも親近感が」(久里浜医療センター内視鏡部長・水上健先生・50代)
「主人公がタイムスリップした幕末に抗菌薬の発明や輸液技術がもしあったら歴史は変わっていた可能性があると思うとゾクゾクします」(宮津武田病院長・曽根淳史先生・60代)というのは『JIN』へのコメント。