仏、歴代最年少「34歳新首相」が誕生した納得の理由 政界入り10年でスピード出世したエリートの実像
大きな変化の波が押し寄せているフランス
フランスのマクロン大統領は1月9日、辞任したボルヌ首相の後任として、国民教育相だったガブリエル・アタルを新首相に任命した。アタル氏は34歳で、歴代最年少の首相だ。政界入りして10年で首相の座に上り詰めた。
フランス政界では近年、史上初、歴代初の記録の塗り替えが続いており、フランス大革命を断行したDNAを感じさせる変化の波が押し寄せている。
アタル氏を任命したマクロン氏自身が、2017年に史上最年少の39歳で大統領に就任。マクロン氏が創設した中道政党、共和国前進(LREM)が同年6月の国民議会(下院)選挙で、中道右派・共和党と中道左派の社会党という既存大政党に対して圧勝し、過去にない政界再編が起きた。
その後、2022年の大統領選では、極右政党として史上最多の得票数を得た極右・国民連合(RN)のマリーヌ・ルペン氏がマクロン氏に迫り、その後の下院選でRNは結党以来最大の89議席(前回8議席)を獲得した。前首相のボルヌ氏は、史上2人目の女性首相で、1991年に初の女性首相となったクレッソン氏の在任期間を上回っていた。
新首相に任命されたアタル氏は歴代最年少というだけでなく、同性愛者を公表する初の首相としても注目されている。
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