冬に流行「ノロ感染」意外と知らない"予防の正解" 生ガキに「あたる人」「あたらない人」何が違う?

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カキを加熱調理する際は中心部まで加熱すること、前述した方法でカキに触れた調理器具は消毒し、手はしっかり洗うことが大事だ。約20gのカキを揚げる場合、170℃の油で約3.5分間が目安だという(「加熱調理の科学的情報の解析及び画像の開発報告書」内閣府食品安全委員会)。

生ガキにあたる人とあたらない人の違い

ノロウイルスであたるリスクがあるとわかっていても、食べたくなるのが生ガキ。どのくらいの確率で生ガキにノロウイルスが潜んでいるのか。

「データにばらつきがありますが、480検体のうち35%がノロウイルスを保有していたという報告もあれば、89検体のうち87%が保有していたという報告もあります。いずれにしても、生ガキを食べるときにはノロウイルスのことも頭の片隅において、大事な予定がある前には食べないなどの対策をおすすめします」(平井さん)

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同じ皿の生ガキを食べてもあたる人・あたらない人がいる。この違いはどこからくるのか。平井さんは、「ほかの感染症と同様に免疫系に関わります。同じ人でも体調が悪く免疫力が低下していれば、感染、あるいは発症しやすいと考えられます」と説明する。

一般的に、ノロウイルスの感染から発症までは24~48時間といわれ、1~2日で自然に治ることが多い。しかし、高齢者や乳幼児は症状が長引いたり、重症化したりする危険があるため、平井さんは受診をすすめる。

一方、健康な人は必ずしも受診する必要はないが、急な嘔吐など、ノロウイルスの感染が疑われるような症状があったら、感染を広げないように自分以外の人のために調理をしない、手洗いをしっかりする、触れたものは消毒するなど対策を徹底しよう。

(取材・文/中寺暁子)

女子栄養大学短期大学部 食物栄養学科教授 
平井昭彦獣医師

1980年、麻布大学獣医学部卒。東京都衛生局、東京都立衛生研究所(研究開発・技術者)、東京都健康安全研究センター微生物部(研究開発・技術者)、相模女子大学短期大学部食物栄養学科教授、2022年から現職。獣医師、衛生検査技師、博士(学術)。
東洋経済オンライン医療取材チーム 記者・ライター

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とうようけいざいおんらいんいりょうちーむ / TKO Iryou-Team

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