1浪で東大理Ⅲ「開成で数学1位」から見たどん底 東大理Ⅲに合格した彼が得た大きな気づき

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結果、センター試験(現:共通テスト)も9割程度で、足切りを通過して2次試験に挑みます。しかし、入試本番で取れた点数は270/440点。肉薄はしたものの、最後の最後であと約10点足りずに不合格になってしまいました。

「東大の得点開示では、不合格者の中で上位50人の点数を取れていました。受験前は多くの科目で点数が上振れすれば受かるかもと思っていたのですが、そんなことはありませんでした。実力通りの結果だと思います」

「受かったら行くつもりだった」と語る慶應医学部も不合格に終わったシーナさんは、浪人を決断します。この理由も親との約束通り、「最初から戦略的にしても仕方がないと覚悟していた」ためでした。

勉強量の不足はわかっていた

こうして駿台お茶の水校3号館で浪人を決めたシーナさん。

落ちた理由に関しては、明確に「勉強量の不足」だとわかっていたそうです。

「高2の時点ですでに理Ⅲというハードルと、そこに至るまでに必要な勉強量がある程度わかっていたので、その時点で勉強に全振りという選択をしなかった時点できつかったですね。

勉強法は中学生くらいで自分の中では完成していました。1日中勉強するというのは大前提なのですが、現役時も浪人時も、24時間の中でいかに頭がよくなるか、効率よく集中して勉強できるか、時間の使い方を考えて取り組んでいました。

例えば、休むことも重要だと思います。F1で例えると、ずっとピットインせずに走り続けたら、いつかタイヤが磨耗して遅くなります。だから、休んでいるときもサボっていると捉えるのではなく、自分の体を知り、最大限走るために必要なピットインだと考えていました。

僕の場合は、勉強をする中で試行錯誤しながら、昼寝をする前にレッドブルを飲む習慣ができましたね。そうすることで起きた後に頭をすぐ働かせられるようになりました」

浪人によって「1日の使いかたが洗練された」と語るシーナさん。東大実践模試・東大オープンなどの模試では夏以降は基本的に理ⅢもA判定だったそうです。

「今年はいけるなと思いました。あとは下振れの点数を出さないように、いかに落ちない確率を上げるかという勝負でした。これで落ちたら、理屈を超えた運や縁のようなもので説明するしかないと言えるほど、努力しつくしました

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