雷氏は発表会で、ドイツのポルシェやアメリカのテスラとの性能比較に数度にわたり言及。高性能モデルのSU7 Maxの時速0~100キロメートル加速時間は、ポルシェ「タイカン・ターボ」の2.93秒やテスラ「モデルS」の3秒を凌駕すると胸を張った。
シャオミ・カーの売り物は動力性能だけではない。スマートフォンやスマート家電に精通したシャオミにとって、EVのスマートコックピットの設計はお手の物だ。SU7にはシャオミが開発した基本ソフト「澎湃OS(ハイパーOS)」が搭載され、車載ディスプレーとスマホ画面のシームレスな切り替えや、アプリの共用などを可能にしている。
具体的は価格帯は明かさず
だが、中国の業界関係者が最も注目するポイントは、EVとしての出来映えよりも価格水準だ。SU7の販売価格に関して、雷氏は「9万9000元(約197万円)や14万9000元(約297万円)のような低価格ではない」と述べるにとどめ、具体的な価格帯は明かさなかった。
中国の自動車市場では、EVの急速な普及とともに販売の中心価格帯が下がってきている。「最近はメーカー希望価格が25万元(約498万円)を超えるEVはなかなか売れない。40万元(約797万円)を超える高級モデルはなおさらだ」。財新記者の取材に応じた自動車販売業界の関係者は、そう証言する。
別の業界関係者は、SU7の値付けについて「標準モデルで27万~28万元(約538万~558万円)、高性能モデルでも30万元(約598万円)余りが妥当」との見方を示した。実際の販売価格がそれより大幅に高ければ、シャオミ・カーの前途は多難なものになりそうだ。
(財新記者:劉沛林)
※原文の配信は2023年12月28日
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