ファーウェイ、米制裁下で「2年連続増収」の執念 「Mate 60シリーズ」人気でスマホ事業が復活

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ファーウェイはアメリカ政府の制裁の克服に自信を示す。写真は中国のフォーラムで講演する輪番董事長の胡厚崑氏(同社ウェブサイトより)

中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の業績が、アメリカ政府の制裁下にもかかわらず着実な回復を見せている。

同社は2023年12月29日、輪番董事長(訳注:交代制の会長職。任期は6カ月)の胡厚崑氏からの新年メッセージを公表。そのなかで胡氏は、ファーウェイの2023年の売上高が7000億元(約13兆9252億円)を超え、2年連続の増収になる見通しだと明らかにした。

アメリカ政府が2020年に対ファーウェイ制裁を強化した後、同社は先端技術を用いた半導体の調達が困難になり、スマートフォンが主力のコンシューマー向け端末事業が大打撃を受けた。その結果、同社の2021年の売上高は前年比28.6%も減少した。

「正常な経営を回復」と宣言

だが、ファーウェイはそれ以上の業績悪化を全力で食い止めた。2022年の売上高は前年比0.9%増と小幅ながらも増収に転換。2023年の売上高を7000億元と仮定すると、同年の増収率は約9%に拡大する計算だ。

「数年間のたゆまぬ努力を通じて、ファーウェイは厳しい試練を乗り越えた。2023年の経営は基本的に正常な状態を回復した」

胡氏はメッセージの中でそう宣言し、主力事業の現状について次のように説明した。

「通信事業者向けのICT(情報通信技術)インフラ事業は安定を維持。コンシューマー向け端末事業は予想を超える回復を成し遂げ、デジタル・エネルギー事業とクラウドコンピューティング事業は順調に拡大した。スマートカー・ソリューション事業は競争力を大幅に高めた」

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