東南アジアから「果物の対中輸出」が急増の背景 ベトナム産ドリアンの輸出額は前年の16倍に

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「果物の王様」と呼ばれるドリアンは、中国が輸入するASEAN産果物の総額の6割を占める。写真はベトナムの市場に並ぶ色とりどりの果物

東南アジア諸国が、中国への果物の輸出を増加させている。2023年1月から9月までに中国がASEAN(東南アジア諸国連合)から輸入した果物および加工品の総額は98億9000万ドル(約1兆4247億円)と、前年同期比27.2%増加した。

なかでも急増ぶりが目立つのが「果物の王様」と呼ばれるドリアンだ。同じ期間に中国が輸入したASEAN産ドリアンは58億6000万ドル(約8442億円)に上り、前年同期比71%も増加。ASEAN産果物の輸入総額の約6割を占めた。

先行するタイをベトナムが猛追

ドリアンの対中輸出の増加を牽引するのはベトナムだ。2023年1月から11月までのベトナム産ドリアンの対中輸出額は約20億ドル(約2881億円)と、前年同期の実に16倍を記録した。

中国が輸入するドリアンの大部分は東南アジア産であり、なかでもタイ産の比率が高い。市場調査会社の智研諮詢によれば、タイは他の生産国に先んじて中国市場に流通ルートを築き、「金枕頭(ゴールデン・ピロー)ドリアン」という品種が高いブランド力を持つ。

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