「MINISO」ブランドの生活雑貨チェーンを世界展開する中国の名創優品は8月22日、2023会計年度の最終四半期にあたる4~6月期決算を発表した。売上高は前年同期比40.3%増の32億5200万元(約654億円、4億4900万ドル)と、初めて30億元(約604億円)の大台を超え、アナリスト予想の平均値をわずかに上回った。最終利益も前年同期の2.63倍に相当する5億3900万元(約108億円)に膨らんだ。
中国市場での4~6月期の売上高は、前年同期比39.4%増の21億3700万元(約430億円)。同社は2027年までに中国国内の店舗数を5000店に増やす計画だ。一方、海外売上高も同42%増の11億1500万元(約224億円)に達した。特に、ベトナム、シンガポール、インド、カナダ、アメリカなど直営店を展開する市場が、海外業績の強力な牽引役となっている。
中国内外での店舗拡大が、売上増の原動力だ。2023年6月30日時点の名創優品の全世界における店舗数は5791店に上り、そのうち4割近くが海外に所在する。6月末時点の海外店舗数は2187店となり、この1年で214店増した。進出済みの国・地域は全世界で100以上に及ぶ。
アメリカで1万店舗展開目指す
注目されるのは海外事業が利益率でも大幅な向上を示し、4~6月期の営業利益の40%以上を稼ぎ出したことだ。アメリカの業績を例にとると、6月には同国店舗の9割近くが黒字を計上している。
メイソウの副総裁(副社長に相当)兼チーフ・マーケティング・オフィサーである劉暁彬氏は財新の独占インタビューで、「アメリカ市場における将来目標は5桁規模(1万店以上)を出店することだ。中国国内の1店舗あたりの平均単月売上高は30万元(約604万円)だが、アメリカでのそれは、昨年末の100万元(約2012万円)から、今年末には200万元(約4024万円)に達する見込みだ」と述べた。
メイソウは2023年6月末までの前会計年度下半期で、前年同期比13.8%増となる売上高114億7000万元(約2308億円)を計上した。このうち、中国市場の売上高は76億5800万元(約1541億円)と前年同期比2.8%増の増加にとどまったのに対し、海外売上高は48億2400万元(約971億円)と前年同期比44.6%の大幅増を記録した。
(財新記者:祝宇歓、孫嫣然)
※原文の配信は8月22日
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら