最近、同世代から少し上の世代が集まると、「日本はいつからこんな貧乏な国になったのか?」という嘆き節が止まらなくなることが多い。
筆者も身に覚えがあるのだが、円高だった1990年代に海外で過ごした者は、「日本は世界の6分の1」だった頃の感覚が抜けにくい。そういう世代が、今ではこの国の重要ポストを占めている。往時の発想は、たぶん「世界の4%」になった今日の環境には適さないのではないだろうか。
もはや金融資産の大部分を円で置いておくのは非効率
お正月の経済論壇では、「失われた30年」がどうのこうのという議論をよく見かける。
日本経済をいかに成長させるかは、それはもちろん重要な課題である。効果的な成長戦略が採られてほしいものである。
例えば「日の丸半導体の夢よ、もう一度」みたいなプロジェクトは、いかにも旧世代による「年寄りの冷や水」になりそうで、個人的には気乗りがしないところである。
そういう経済政策の論議はさておいて、個人の投資戦略を考える場合、今や「世界の4%」に過ぎなくなった日本に、金融資産の大部分を置いておくのはあまりにも効率が悪いと言わざるをえない。
正直なところ、以上の思考実験を終えた筆者は、「俺の円資産、もう少し外貨に換えておかなきゃあ」という結論に至った次第である(本編はここで終了です。この後は競馬好きの筆者による競馬論や週末のレース予想となります。あらかじめご了承ください)。
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