ここから先は恒例の競馬コーナーだ。最初に2023年のJRA(日本中央競馬会)の売り上げを確認しておこう。JRAのHPから、サイト内検索で「売得金」と入れると、すぐにデータが出てくる。「売得金」とは、売上高のことだ。
JRAの営業成績から見えてくる「課題」とは?
- 売得金:3兆2745億6790万0700円(前年比+0.66%)
- 総参加人数:1億9644万6179人(前年比▲0.2%)
- 入場者数:462万4106人(前年比+65.7%)
いつものことながら、12月28日に2歳馬の中長距離のチャンピオンを決めるG1レース、ホープフルステークスが終わると、ピシッと100円単位で数字が出る。もちろん後日、修正されることもない。なんと清々しい。経済指標はかくあってほしいものである。
2023年の馬券の年間売上高(売得金)は丸めて3.3兆円。前年とほとんど変わらないが、「12年連続で前年超え」ということになってヘッドラインとしては悪くない。
ただしJRAとしては、やや不本意な成績ではなかったか。近年の売得金は、前年比+3.1%(2019年)、+3.5%(2020年)、+3.6%(2021年)、+5.3%(2022年)とコロナ下でも順調に増え続けてきた。2023年が伸び悩んだのは、「コロナが明けて、競馬ファンがほかのことに金を使うようになったから」であろう。それはまあ、わからん話ではない。
競馬場に足を運んだ人の数は、2022年の279万人から462万人に一気に増えた。これはもう実感で、最近はG1レースともなると指定席券はネット抽選ではまず当たらない。ただしジャパンカップや有馬記念ともなれば、昔は10万人超えの入場者数が当たり前だったので、まだまだ警戒モードで運営している様子。今年はいよいよコロナ前の「年間600万人台」が視野に入ってくるのではないだろうか。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら