アメリカの証券取引委員会(SEC)が1月10日、暗号資産であるビットコインの現物に連動する上場投資信託(ETF)11本を承認したと発表した。これにより、機関投資家や個人投資家はビットコインを直接保有することなく同資産に投資することが可能になった。
このニュースを暗号資産トレーダーたちは心待ちにしていた。公式発表前日の9日には、SECのXアカウントがハッキングされ、「すでに承認された」というフェイクニュースがされていたほどだった。
「ついに来た!」ということで「ビットコイン暴騰!」かと思いきや、暗号資産ウォッチャーからは「SEC承認となれば、材料出尽くしで暴落する」という見方が有力だった。すでに2023年、ビットコインは大幅上昇していたが、このSEC承認への期待が理由だったから、その反動が来るということだ。
ビットコインは乱高下後、さらに大幅上昇する
しかし、私はまったく違うシナリオを想定している。まず、乱高下し、その後、さらに大幅上昇すると予想する。個人的には、暗号資産は価値がゼロだと思っており、JPモルガンのジェームズ・ダイモンCEOは、暗号資産は「詐欺」だと非難し、2023年12月の議会公聴会で「自分に権限があれば暗号資産業界を閉鎖するだろう」と述べたが、彼に120%賛成だ。
それでもビットコインは上昇する。いやだからこそ、暴騰するのだ。暗号資産そのものには何の価値もない。正真正銘のゼロである。それは何も暗号資産に限ったことではない。マネーはすべて無価値だし、ドル紙幣も無価値、金(ゴールド)だって、実は1トロイオンス=2000ドルの価値などとてもなく、プラチナの1トロイオンス=900ドル台よりははるかに低いはずだ。
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