2024年はビットコインが大荒れの年になりそうだ ETF承認はバブルゲームの「終わりの始まり」

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昔、私がシルクホースクラブにのめり込んでいた頃、シルクジャスティスという馬が種牡馬になったのだが、生産した早田牧場に3000万円で買い戻された。この3000万円をめぐって、ちょっとした騒ぎになった。

一部の出資者は、安すぎる、横暴だ、自家取引だと騒いだが、別の馬にばかり出資していた私にとっては、種牡馬になれただけでも狂喜乱舞すべきだ。種牡馬にならず、乗馬になる可能性、最悪行方不明になる可能性すらあったのに、自分の出資した馬が血統表に残るだけで夢のようだ、こいつら何もわかっていない、と思ったものだ。

実際、一口馬主システムはよくできている。このような良血馬をセリで大金持ちに競らせて高く売り飛ばさず、妥当な価格で、一口馬主の庶民に幅広く売る。楽しんでもらう。その代わり、引退後は生産者のもとに帰ってくる。とくに良血牝馬は牧場の基礎となるから、どんなに高く売ってくれと言われても売りたくない。

しかし、売っていかなくては経営が成り立たない。そこで、いわば買い戻し契約付きで一口馬主クラブに売る。要は引退までの期間限定で、その間の権利を売るようなものだ。だから、一口オーナーは少額で楽しめ、牧場はリスク、資金負担分散を図りながら、大事な血統を残し、育て続けることができる。一口馬主制度は、日本が生み出した20世紀最高のイノベーションの1つではないだろうか。

週末は筆者所有の3頭が出走!やっぱり勝ってほしい!

さて、週末は、私が現在出資している5頭のうちの3頭が出走する。しかも、2頭は重賞という夢のような週末だ。息子が学芸会でセリフのある役をもらったような喜びである。出走してくれれば、ほとんどそれで満足なのだ。

いや、ウソだ。勝ってほしい。14日に京都競馬場で行われる日経新春杯(第11レース、芝コース、距離2400メートル、G2)のハーツコンチェルト。実力は一番だし、写真で見る馬体は抜群だ。ただ、昨年行われた菊花賞(G1)で脚をひっかけられ、傷を負った後遺症かどうかわからないが、自分からギアを上げなくなっているというクラブからの報告が……。心配だ。無事に帰ってきてほしい。

もう1頭。13日、小倉競馬場で行われる愛知杯(第11レース、芝コース、距離2000メートル、G3ハンデ戦)は姉のアレグロモデラート。こちらは格上挑戦でハンデ51キロだが、体調絶好調でチャンスありか。

あとは14日の京都競馬場の準メイン、雅ステークス(第10レース、ダートコース、距離1800メートル)のミラクルティアラ。善戦2着続きで「今度こそ」だが、今度の相手が一番の大物ヤマニンウルス。この馬はとてつもない馬になる可能性もある。読者のみなさんも、私の馬は忘れてもヤマニンウルスは覚えておいてほしい。皆の無事を祈っています。

(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

小幡 績 慶応義塾大学大学院教授

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おばた せき / Seki Obata

株主総会やメディアでも積極的に発言する行動派経済学者。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現・財務省)入省、1999年退職。2001~2003年一橋大学経済研究所専任講師。2003年慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應義塾大学ビジネススクール)准教授、2023年教授。2001年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。著書に『アフターバブル』(東洋経済新報社)、『GPIF 世界最大の機関投資家』(同)、『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書)、『ネット株の心理学』(MYCOM新書)、『株式投資 最強のサバイバル理論』(共著、洋泉社)などがある。

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