アラサーのための戦略的「人生相談」--自分を「客観視」するためのトレーニング法(その2)
「これまで生きた中でいちばんうれしかったことを3つ挙げてください」「いちばん悲しかったことを3つ挙げてください」「今、いちばん欲しいものを10個挙げてください」--この3つの質問の回答で、「自分」がわかるはずですし、その回答を分析すれば、「自分とは何か」がわかるはずです。
自分は、「何が欲しいのか」「どんなことが悲しいのか」「どんなことがうれしいのか」がわかったら、次に「それでいいのか?」という次元の問題に移ることができます。
「こんなにくだらないことをいまだに私は悔しいと思っているけれど、それでいいのだろうか?」とか、「こんなに小さいことで喜んでいいのかしら?」とか。
「これでいいんだ!」という確信が得られたら、それでいいんですよ。本当に、心の底からこれがうれしいっていうことがわかったら、それに近いこと、あるいはそれに近いところで仕事をしたほうが幸せでしょうね。
「なるべき自分」「ありたい自分」と「今の自分」の間に乖離がないわけですから。そこにギャップがあると、いつか「あれっ?」って気づくでしょう。
自分のことを一生ごまかして生きることは、不可能なはずです。どこかで無理が生じますし、後になればなるほど、その無理は大きな傷になる危険がある。
50歳近く、つまり「アラフィフ」になって、アイデンティティ・クライシスに陥るというのは、その典型です。「自己客観化」をしないまま、生きていくのはあまりにもリスキーだと思いませんか?
結局、問題解決のスタートは自分だということに戻るんですよ。それが、よく言われる「気づき」という問題です。「気づけよ」というメッセージは、「自分とは何か」ということをいったん立ち止まって考えるべきだという意味です。