「また、英語ができなかったためにどこにも受からなかったこともとても悔しかったです。早慶は模試でもずっとA判定で、絶対に受かる自信があったのに落ちました。
心のどこかに油断があったんです。第一志望への合格に向けて必死に勉強している人がたくさんいる中で、『対策に力を入れず、ギリギリで受かったらかっこいい』と思っていた自分が恥ずかしくなりました」
こうして神谷さんは浪人を決め、東大を目指す浪人生が集う「駿茶」こと駿台お茶の水校3号館に入ります。その決断の理由としては、「行き先がなかったから」と答えてくれました。
現役の受験で落ちてしまった彼女は、その理由を「自分に言い訳ばかりしていたから」と考えます。
「私は、本番でミスしたことを落ちた原因だと捉えていました。でもよく考えると、ミスしても受かるような成績まで伸ばさないといけませんでした。苦手科目の克服から逃げて、得意な数学ばかり勉強していても天井は決まっています。限られた時間で、効率よく点数を取るための勉強をする必要がありました」
東大に数点差で落ちた仲間たちに出会う
現役時の受験の失敗で学んだ彼女は、何事も真面目に、全力で取り組むことを心に決め、効率よく勉強することも意識ながら、毎日22時まで10時間程度の勉強を続けました。こうした生活を続けることができたのも、「駿茶」で出会えた友達の存在が大きかったと語ります。
「私が入ったクラスは30人くらいしかいませんでしたが、みんな東大に数点差で落ちた子たちが集まっていました。だから、『京大の問題を時間短くして解いてみよう!』とみんなで競って勉強することもあれば、たまに一緒に後楽園まで歩いてジェットコースターに乗ったり、たこ焼きやつけ麺を食べたりしていたこともあったので、それで気分転換ができていたのだと思います」
似た境遇・近い学力の仲間たちと切磋琢磨し東大を目指した彼女は、その甲斐あって楽しく浪人生活を送れたと言います。
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