世界はなぜ、「五ノ井里奈さん」を絶賛するのか 久しぶりに日本のイメージ改善させるニュース
自衛隊でキャリアを積みたい、という若者が減っている中で、五ノ井の勝利は女性の勝利というだけでなく、自衛隊にとってもプラスになるかもしれない。
たとえば、アメリカ陸軍は、「多様性と包摂」という政策の先駆者であり、若い女性や外国生まれの人、性的マイノリティなど、自身のアイデンティティが不利だと感じている社会の大多数を惹きつけることで、同様の問題を克服した。
アメリカ軍の広告に登場した女性
例えば、2021年、アメリカ軍の広告に2人のレズビアン女性に育てられた女性兵士が登場した。後に有名になったこの広告では、女性兵士が2人の強い女性のロールモデルを持つことで(両親のことである)、女性も強くなれることがわかり、兵士になることを決意したと語っている。
広告に登場したもう1人は、移民1世の息子だった。ロイド・オースティン国防長官(偶然にも黒人)は当時、「多様性は私たちの一部でなければならない」と説明した。
日本でも自衛隊が、日本に住む移民の親を持つ子どもたちにアピールすることで、どのような恩恵を受けるか想像してみてほしい。今回の五ノ井の勝利を受けて自衛隊が自らを開かれた、安全な「職場」に変えることができれば、女性のみならず、多様な人にとって働きやすい場所になることは間違いない。
18歳から30歳まで自衛官だったレズビアンの女性、山川万理恵さんは自衛隊に入った理由を「私は人の役に立ちたかったし、海と空が好きでした。だから海上自衛隊の航空機搭乗員になったのです」と話す。
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