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世界はなぜ、「五ノ井里奈さん」を絶賛するのか 久しぶりに日本のイメージ改善させるニュース

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  • レジス・アルノー 『フランス・ジャポン・エコー』編集長、仏フィガロ東京特派員
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ところが、自衛隊では「みだらな言葉には耐えなければなりませんでした。男性たちは、私が女性だから待遇がいいのだと疑っていました。女性には向かない仕事だと、面と向かってはっきり言われたこともあります。上司に報告しましたが、効果はありませんでした」。

山川のセクシャリティは状況をさらに悪化させた。

「セキュリティを理由に休暇中であっても外出は許されなかったし、結婚しているか、30歳以上で息子が2人以上いなければ基地外に住むことも許されませんでした。私は同性愛者なので、結婚することもパートナーを持つことも法律上認められておらず、こうした待遇を受けることはできませんでした」と、山川は振り返る。

「自衛隊では女は耐えなければならないことが多いから、男よりタフになる」と山川のパートナーは話す。パートナーとの時間を過ごすことができなかった山川は、結局自衛隊を途中除隊し、キャリアを変えてシェフになった。

彼女は今、フランスの一流ホテルで働いている。もし自衛隊が今回の件で変われるのならば、山川のような優秀な人材の流出も防げるようになるかもしれない。

日本のイメージの改善にもつながる

国会議員の多くはこの事実を知らないかもしれないが、日本の世界における存在感は今やスウェーデンやポルトガルのような中所得国並みである。

私はフランスの大手紙の特派員を務めているが、日本について話題となるのは自民党の裏金問題や大阪万博のような不祥事や問題ばかりだ。大手の外国メディアは東京支局を次々と縮小・閉鎖している。フランス人のほとんどは今の首相の名前も知らないだろう。

だが、このような希望がないという世界的に抱かれている日本のイメージは、このところ、勇気ある女性たちによって修正されている。

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