わが子を「お金で困らせない」親が知るべき三原則 「年収の高い仕事がいい」その発想では稼げない
さて、冒頭に紹介した「年収の高い仕事に就かせたい」という親の願いはどこがいけなかったのでしょうか。
その願いを応援してくれる「仲間」ができるか
それは、子どもが「年収の高い仕事をする」ことを目標にしても、それを応援する仲間がいないことです。周りにいる人々にとっては、彼や彼女が高い年収をもらうことには何の興味もありません。
想像してみてください。「僕の年収増やしたいから、いつも100円で売っているパンを200円で買うことに協力してくれよ」とお願いされて、協力するでしょうか。
それに加えて、「年収の高い仕事をする」ことを目標にする人たちは大勢います。孤独で熾烈な戦いを強いられるのは明らかです。自分1人の能力によほど自信がない限り、実現させるのは相当難しそうです。
勝ち目のある戦いをするには、仲間を増やすことです。これは難しいことではありません。人を楽しませるとかみんなの不便を解決するとか、ほかの人の幸せが含まれる目標にすれば、仲間はたくさん増えて、実現しやすくなります。
例えば、「本を書いて、その印税でお金儲けしたい」という目標をたてても、誰も見向きもしません。読者も出版社も取り合ってくれないでしょう。
でも、「本を書いて、お金で悩む人の役に立ちたい」という目標ならどうでしょうか。本を買ってくれる読者も多いでしょうし、出版を引き受けてくれる会社も多そうです。お金に詳しい人が、本を書くアドバイスをしてくれるかもしれませんし、有名人がSNSで紹介してくれるかもしれません。一気に協力者が増えます。
自分の能力にかなりの自信があるなら、「年収の高い仕事をしたい」「お金を儲けたい」という自己中心的な目標を立てることを止めませんが、そうでないなら、目標に公共性を持たせて、多くの人にとって役立つことを考えたほうがいいのです。
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