岸田首相「絶体絶命」のはずが"自信満々"のなぜ "鈍感力"で「任期完投」どころか再選も視野

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さらに、各種世論調査で例外なく「次期首相候補のベスト3」に名前を連ねる小泉進次郎元環境相、石破茂元幹事長、河野太郎行革担当相の3氏によるいわゆる「小石河連合」でも、石破氏が出馬した場合、麻生、茂木両派に加え安倍派の支持が得られず、河野氏の出馬は「麻生氏が許さない」とされ、しかもその背後に菅義偉前首相の影がちらつけば、「菅氏を嫌う麻生、茂木両派を軸に党内多数の支持獲得は望み薄」(自民長老)というのが実態だ。

このため、「裏金疑惑」の発覚を受けてメディアがあの手この手で報じる“早期政権崩壊説”と“永田町の常識”との間には、「大きな乖離がある」(同)とみられ、だからこそ岸田首相も、「流行語に例えれば『どうする文雄』ではなく、『とにかく明るい岸田』にしか見えない」(首相経験者)というのだ。 

もちろん「(岸田首相の考えは)まさにとらぬ狸の皮算用。大胆な政治改革決断などで国民の信頼が戻らない限り、再選などあり得ない」との指摘も多いが、官邸周辺からは「岸田首相の鈍感力は並み外れている」(側近)との声も漏れてくる。

家康の「遺訓」をどう受け止めるのか

折しも、今週日曜の17日は、NHK大河ドラマ「どうする家康」の最終回だった。戦国時代という大乱世に身を挺して終止符を打ち、足掛け3世紀にわたる太平の世を実現したのが徳川家康だ。

その家康の遺訓として知られるのは「人の一生は 重荷を負うて 遠き道を行くがごとし」で始まり、締めは「おのれを責めて 人をせむるな 及ばざるは過ぎたるよりまされり」との言葉だ。今回の「どうする家康」に先立つ昨年の大河ドラマは「鎌倉殿の13人」だったが、岸田首相は「何があっても欠かさず観続けた」(側近)とされる。

「歴史好きで大河ドラマファン」(同)は当然、家康の遺訓も知っているとみられる。それだけに、永田町関係者は「岸田首相は、遺訓に込められた家康の心情をどう受け止めているのかが秘かな注目点」と皮肉交じりで指摘する。

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