「40代で東大合格」声優が"一日坊主"推奨する理由 大切なのは「とりあえず」でも始めてみること

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努力し続けて成果を上げた人の能力にあやかりたい、その人たちを真似したい、と思うのと同時に、「そうは言ってもできないときもあるよね」と思ったりもします。

でも、努力を「やめなかった」ことを評価されるエピソードはこれまでに数え切れないほど見聞きしたことがありますが、努力を「途中でやめてもOK」とか「やめたなんてすごい!」という声はあまり聞いたことがありません。

周囲の空気が生む「やめること」の敗北感

「継続は力なり」という堂々たる金言の裏に、「あきらめたら負け」、「始めた以上は責任をもって続けるべき」、「ここで頑張れないヤツはなにをやってもダメ」などと、つい私たちに思わせてしまうような空気が、なんとなく社会のなかに浸透しているように感じられます。

なにかを途中でやめたことで他人から「失敗した」、「挫折した」と評価されることは、実際にもよくあります。

そういう空気や他人からの評価がプレッシャーになると、やめることに対して罪悪感や敗北感を覚えてしまっても不思議はありません。

やりたいことがあっても、「続けられなかったら」、「成果が出せなかったら」という不安が先にたってしまって、そもそも始めることすらできなかったり。まじめな人ほど、そんな傾向があるように思えます。

でも、途中でやめることをネガティブにとらえる必要はないんです。

途中でやめたっていいじゃないですか。

いつなにを始めてもいい。

それをいつまで続けてもいい。

「しばらく休もう」でもいいし、「やっぱりやめよう」でもいい。

「金輪際やらない」でも、「いつかまたやってみよう」でもいい。

行くも止まるも進むも戻るも、自分のことなのだから自分で決めていいと思うんです。

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