いい、ばば…「同音重ねる地名」調べてわかる面白さ 「おお」「かか」「きき」「ヌヌ」など多数、由来は?

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まずは「ああ」という地名である。「嗚呼」などあっても良さそうだが存在しない。ちなみに五十音順で日本中の地名を並べると、おそらく筆頭に出てくるのが長野市アークス(卸売センターの名称を町名に採用)だろう。もちろん今回の対象には入らないが。

「いい」は山陰本線の「飯井」以外にも

「いい」は冒頭の例以外にもある。福井県あわら市伊井・栃木県茂木町飯・新潟県上越市飯・岡山県瀬戸内市飯井の4カ所だ。彦根藩の井伊家のルーツは現在「浜松市北区井伊谷(いいのや)」なので外れる。

山陰本線の飯井(いい)駅は萩市と長門市のちょうど境界付近にある。かつては三見村の枝村である飯井村と三隅中村の枝村・飯井村だった。1:50,000「萩」平成元年修正

ところで、山陰本線の駅名になった飯井は載っていない。これは江戸期に三見(さんみ)村の枝村である飯井村と三隅中(みすみなか)村の枝村の飯井村が水無浴(みずなしえき。浴は主に山口県内で「小さな谷」の意)という川をはさんで向い合っていたため駅名は問題なく飯井となったのだが、大字名でないためここには含めない。

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