目黒という地名、駅名は江戸の「五色不動」の1つ、目黒不動尊(瀧泉寺)に由来する。ここは古くから広く参拝客を集めており門前町が発達。一種の行楽地としてにぎわっていた。
目黒駅から下る行人坂から目黒川を太鼓橋で渡り、目黒不動尊に至る道筋には、料理屋や土産物店などがぎっしりと並んでいたという。駅の設置も、寺社参拝客より門前町への行楽客が目当てであった節がある。
落語で有名な『目黒のさんま』
落語の人気演目『目黒のさんま』も、この門前町が舞台だ。江戸時代、大田区の馬込付近から世田谷区一円に至る広大な範囲が将軍の鷹狩場となっており、「目黒筋御場」と呼ばれていた。その番人の屋敷があった場所が、目黒区の鷹番だ。そして鷹狩の帰り、将軍は目黒不動尊付近の茶屋で休息しており、これが落語の元になったとする説もある。
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