誰にでもある「3つの人格」認識すると変わる事 人間関係がうまくいかない人に共通する問題

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もう1つの人格部分である「大人の自分」とは、合理的で理性的な思考力と理解力を備えた知力、つまり「頭脳」を象徴しています。ですから、「大人の自分」モードになると、自分の人生に責任を持ち、物事を計画し、先を見越して行動することができるようになります。

また、物事のリスクを検証し、「内なる子ども」の感情や衝動性をコントロールすることもできます。「大人の自分」は意識的に行動する存在なのです。

このような心の構成を理解すると、自分の心や他者の心に対して積極的に向き合うことができるようになり、難しい問題の多くを解決できるようになります。

「子どもの自分」はさらに2つに分かれる

ここでは、「子どもの自分」と「大人の自分」の2つに分けましたが、人格をいくつかに分ける考え方は心理学でもさまざまにあります。今回は、「子どもの自分」をさらに2つに分け、「陽気な内なる子ども」と「傷ついている内なる子ども」「大人の自分」の3つに分けて考えましょう。

わかりやすくするために、「陽気な内なる子ども」を「日向子」、「傷ついている内なる子ども」を「影子」と呼ぶことにします。

影子は、幼少期の傷ついた経験が格納されている人格です。親や身近な大人の言動から、「自分は必要とされていないのではないか」「自分なんか価値がないんだ」「自分はダメな人間だ」と思い込み、ネガティブな信念を持っています。

悲しみや不安、寄る辺なさ、怒りといった、心身に負担がかかる感情を抱えているため、これ以上その感情を膨らませないようにするため、「自己防衛戦略」をとるようになります。

手を差し伸べようと親切で近寄ってくる人を拒絶したりするのも、自分を守るためです。支配的な親にコントロールされてきた人は、「自分は弱い人間で無力だ」という被害者意識の信念を持った影子がいて、「また人に利用されてしまう」という恐怖から、人を拒絶したり、逆に相手より優位に立って、状況をコントロールしようとすることがあるのです。

また、自分の達成したことに賞賛の声をかけてくれた人には、「自分なんかを褒めるなんて何か裏があるに違いない」と思い込んで距離をとろうすることもあります。これらはすべて、影子が自分を守ろうとしてとった「自己防衛戦略」なのです。

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