おかげさまで、M-1のスポンサーになったことで車好きな人以外にもオートバックスの名が知れ渡るようになりました。
僕が北新地の夜の街を歩いておったとき、すれ違いざまに「あ、M-1のおっさんが歩いとるわ」と言われたこともあります。僕がテレビに映るのなんて最後の1000万円を渡すときだけで、5秒あるかないかです。だけど、それだけ多くの人が見ていて、インパクトがあったということやと思います。
ウチの会社の採用基準は、読み書きそろばん、ボケ・ツッコミ。僕は当時、社長でなしに「こうちゃん」でした。課長、部長、社長と肩書ついただけで「偉い」というふうに周りは感じてしまうし、会議で何か発言しても「偉い人の発言だから尊重しましょう」になってしまう。僕は、これはいかんのやないかと思ってました。
笑い=開放、そして人の力を引き出す

本書でも、谷さんと初めて会ったとき、僕が「ネクタイを締めてる人間を信用してないんですわ」と言ったエピソードが書かれてますが、これは僕の持論です。ネクタイ・スーツというのは男の鎧兜(よろいかぶと)みたいなもの。本性を隠すための一つのツールです。そんなものしたってしゃあない、やめとけと。自分のありのままを出せ、カジュアルで行けと普段から言っていました。それが初対面でポロッと出たんでしょうな。
いずれにせよ、その人の能力を本当に発揮させようと思ったら、上下関係の呪縛を解いて伸び伸びとやらせることです。そこがウチの「笑いの経営」につながっています。
笑いというのは開放ですよ。開放すると能力が出てくる。能力が出てくれば自信につながる。僕は、人間の本当に持っている力を100%引き出すのは自信やと思ってます。
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