困り果てた谷氏が「なんか知恵を貸してください」と訪ねたのが島田紳助氏だった。
帯に一文を寄せただけでなく、「あとがき」の前に「谷と作ったM-1」という5ページにもわたる文章をつづった紳助氏。「私ひとりが手柄を取ってるような後ろめたい気持ちがあり……」と氏が記すように、“表”の紳助氏の提案を一人で動き、一人で作り上げた“裏”の谷氏のことを紳助氏はずっと忘れていなかった、というより、心に引っかかっていたという。
2001年にM-1が創設されてから10年間、プロデューサーも務めていた谷氏が裏方として見てきた大会。紳助氏の数々の言動はもちろん、他の芸人やテレビ局のカリスマプロデューサーらの名前などを読んですべて理解できる私のような年代と立場の者はもちろん、すべてのお笑いファン、そして芸人に読んでもらいたい一冊が『M-1はじめました。』である。
“窓際”を自覚したビジネスマンの挑戦
いわゆる“ギョーカイ本”だと思うなかれ。一度は“窓際”を自覚したビジネスマンが、しゃべくりや、人と人とのぶつかり合いから生じる漫才のパワーを信じ、パッションを忘れず、いまや“文化”として定着した「M-1グランプリ」創設にチャレンジしたビジネス・ノンフィクション大作であり、すべてのビジネスパーソン必読の書でもある。
「プロジェクト・マネジメント教書」「マーケティングの実例の本」と専門家も推薦文を寄せている。
「M-1グランプリ2023」開催前にぜひ、手に取っていただきたい一冊。大会を2倍、3倍、面白く観られることは間違いない。
「M-1はじめました。」が10倍面白くなる
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