「社員の異動希望」に対する人事担当者の胸の内 人事異動における3つの「大事なポイント」
これまで1万人超の採用・昇降格面接、管理職・階層別研修、また多数の企業の評価会議、目標設定会議に同席し、アドバイスを行ってきた人事コンサルタント・西尾太氏による連載「社員成長の決め手は、人事が9割」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボによりお届けする。
人事の仕事は「思い切った決断ができる提案」をすること
人事異動は、会社の空気を変える重要な施策です。「会社は自分の希望なんて聞いてくれない」「異動願いを出してもどうせ実現しない」。社員の多くはそのように考えています。だからこそ社員一人ひとりの希望を聞き、思い切った人事異動を実現することによって、会社に対する見方を変えることができます。
ただし、誤解している人が多いのですが、人事部門には、実は「人事権(人事における最終的な決定権)」がありません。会社にもよりますが、「思い切った人事異動の決断をできるように提案し承認を得ること」が人事部門の役割になります。
人事への信頼は、会社への信頼とイコールです。人事担当者が個々の希望を叶えるために各部署に働きかけることは、社員のモチベーションを高め、エンゲージメント(会社への愛着、個人と組織が一体になり双方の成長に貢献しあう関係)の向上にも繋がります。人事異動の提案は、人事担当者のとても重要な仕事なのです。
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