「社員の異動希望」に対する人事担当者の胸の内 人事異動における3つの「大事なポイント」

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では、そのためには具体的に何をしたらいいのでしょうか。今回は、人事担当者がやるべき人事異動における3つの大事なポイントについてお伝えします。

① 基本的には「本人の希望」を優先する

まずは、前述したように「本人の希望」を優先することが基本です。人事異動には、いろんな考え方があります。会社の戦略や上長の思惑によって、人事異動や人材配置を行う場合もあります。それも大事ですが、「あの仕事をしたい」「この部署を離れたい」といった本人の願いを叶えることを優先して考えましょう。

社員一人ひとりの希望を聞いても必ずしも全員の願いを実現できるわけではありませんが、10%でも15%でも願いが叶い、その人たちが「異動を希望したら本当に叶った」と社内で話したら、会社の雰囲気はガラッと変わります。「会社って社員のことをちゃんと見てくれているんだ」と、会社に対する印象さえも変わります。

人事異動には、一定期間パフォーマンスが落ちるリスクがあります。やったことのない仕事をするわけですから、最初は当然そうなります。そのため誰かが強く言わないと、人事権を持っている人は思い切った決断をすることができません。その決断を促すことができるのは、常に「人」のことだけを考えている人事部門だけです。

本人が希望する人事異動を実現させるのは、簡単なことではありません。評価が高い人材は上長が囲いたがりますし、希望する部署や仕事に空きがあるとも限りません。人事担当者は、おどし・すかし、抱き合わせでの異動など、さまざまなテクニックを駆使して、それを実現できるように働きかける必要があります。

おどし・すかしとは、「この人をここに異動させたいんですけど、お願いできませんか」「このまま今の部署にいたら辞めちゃいますよ」「去年もそれで1人辞めちゃいましたよね」などと強く言って上長の決断を促すこと。1年目には実現できなくても「来年はお願いしますよ」と約束して、粘り強く交渉を続けることが大事です。

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