「人事部門を置かない中小企業」が手遅れになる訳 会社で起こっている問題、「人事」が原因かも

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会社にとって本来重要なはずなのに、なぜ人事は後回しにされるのでしょうか(写真:Lukas/PIXTA)
これまで1万人超の採用・昇降格面接、管理職・階層別研修、また多数の企業の評価会議、目標設定会議に同席し、アドバイスを行ってきた人事コンサルタント・西尾太氏による連載「社員成長の決め手は、人事が9割」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボによりお届けする。

社員数100名以下の多くの企業に「人事」部門はない

社員が定着しない。優秀な人材が辞めていく。採用がうまくいかない。評価制度が曖昧……。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

あなたの会社では、そんな問題が起こっていませんか?

社員を定着させるためにも、優秀な人材を確保するためにも、採用を成功させるためにも、評価制度をきちんと運用するためにも、重要なのは「人事」です。会社経営を成功させる鍵は、人事によって9割が決まるといっても過言ではないでしょう。

なぜなら、これらはすべて「人」に関する問題だからです。

人事とは、読んで字のごとく「人」に関することを専門に考える分野です。採用、配置、教育、評価……。ある程度の規模の企業では、これらすべてを人事が担っています。

一方、社員数100名くらいまでの中小企業には、ほとんど人事部門はありません。社長が自ら人事を行い、給与計算や請求書、社会保険などの煩雑な手続きだけは、経理や総務の人が手伝っている会社が大多数です。ただ、こんな声が挙がっている企業も少なくありません。

「うちの会社、このままじゃまずいんじゃないの?」

「やっぱり人事部って必要だよね」

社長も含め、経営層はみんな「やらなきゃいけない」と頭ではわかっているものの、なかなか手をつけることができない。優先度・緊急度が低いために、ついつい後回しにしてしまう。それが「人事」という部門の現実でもあります。

私は人事のプロとして30年以上、多くの会社の成功例・失敗例を見てきました。失敗例の中には、人事施策の遅れが原因になっているケースも数多くありました。

なぜ人事は後回しにされるのか。そのままにしておくとどんな問題が起こるのか。人事部門を立ち上げるとしたら何から手をつけたらいいのか。

この連載では、そんな疑問にわかりやすくお答えしていきたいと思います。

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