膵臓がんを知った50代独身女性が「やり始めた事」 独身・既婚に等しくある「おひとりさまリスク」

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結婚していると、「相手がしてくれる」と安心してしまいますが、たとえ夫婦であったとしても、片方が認知症になってしまったら、その瞬間から「おひとりさま」です。

夫婦が同時に亡くなることは少ないので、いつかは皆「おひとりさま」になってしまうのです。そのことに気付いていない人が、どれだけ多いことやら……。

おひとりさま=独身、ではない

「おひとりさま」=結婚していない人ではないのですよ!

『あなたが独りで倒れて困ること30』(ポプラ社)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

もちろん亡くなる寸前まで、頭がはっきりしている方もいます。そんな奇跡的な人でも、自分の死後のことはできません。そして当然のことながら、自分で判断できなくなることのほうが圧倒的に多いのです。そのときのために、備えておきましょう。認知症になってしまうと、残念ながら自身のお金を自由に使うことができなくなります。

「こんな施設に入所したいな」

「お金は、このことに使って欲しいな」

もしそんなことを考えていたとしても、備えておかないとただの妄想に終わってしまいます。山中さんがすべきことは、奥さんの口座からお金を引き出すことではなく、ご自身に何かがあったときに、

●奥さんの施設の費用がちゃんと支払われる
●奥さんに万が一のことがあっても誰かが対応してくれる
●自分の入院手続きや費用の支払いをしてくれる
●自分が死んだときの対応をしてくれる

まだまだありますが、まずは、このようなことに対して備えておくことが大切なのです。

仮に子どもがいたとしても、親のお金を自由に使うことはできません。
自分で判断ができなくなってしまったあと、自分の思いを叶えてくれるように備えておくことが大切なのです。

独身の祥子さん、結婚している山中さん、いずれも「おひとりさま」のリスクがあるので、備えが必要になるのです。

太田垣 章子 OAG司法書士法人 代表司法書士

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おおたがき あやこ / Ayako Ootagaki

専業主婦だった30歳のときに、乳飲み子を抱えて離婚。シングルマザーとして6年にわたる極貧生活を経て、働きながら司法書士試験に合格。これまで延べ3000件近くの家賃滞納者の明け渡し訴訟手続きを受託してきた賃貸トラブル解決のパイオニア的存在。家主および不動産管理会社向けに「賃貸トラブル対策」や、おひとりさま・高齢者に向けて「終活」に関する講演も行い、会場は立ち見が出るほどの人気講師でもある。著書に『老後に住める家がない!─明日は我が身の〝漂流老人〟問題』(ポプラ新書)、『あなたが独りで倒れて困ること30─1億「総おひとりさま時代」を生き抜くヒント』(ポプラ社)などがある。

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